分電盤や配線工事では、回路番号の付け方、分岐回路容量の考え方、入線方法、接地の扱いなど、現場で守るべき基本ルールが多くあります。
本記事では、内線工事で特に間違えやすいポイントを中心に解説します。
回路番号の表記(L盤・P盤)の考え方
分電盤や電灯盤では、回路種別を分かりやすくするために番号が付けられます。
- L盤:電灯回路
- P盤:動力回路
たとえば「L1-1」という表記は、
電灯盤・1階・1番目の回路を意味するケースが多く、現場や図面でよく使われます。
また、屋内用・屋外用の区別も盤表記や回路番号で判断することが多く、施工・点検時の重要な手がかりになります。
分岐回路容量の特例(細い幹線の取り扱い)
通常、電線は上位側の過電流遮断器で保護される必要があります。
しかし、一定条件を満たす場合に限り、太い幹線から細い幹線を直接分岐することが認められています。
条件①
細い幹線の許容電流が、
太い幹線に直接接続されている過電流遮断器の定格電流の55%以上である場合。
条件②
太い幹線、または条件①の細い幹線に接続される
長さ8m以下の細い幹線で、
その許容電流が定格電流の35%以上である場合。
条件③
太い幹線、または条件①・②の細い幹線に接続される
長さ3m以下の細い幹線で、
負荷側に他の幹線を接続しない場合。
これらの条件は、短絡時や過負荷時の危険を抑えるために定められており、距離と許容電流の両方を必ず確認することが重要です。
盤への入線方法と防護処理
分電盤や電灯盤では、入線方法にも注意が必要です。
- 上部からの入線は原則避ける
- 盤の開口部はパテ埋めを行う
パテ埋めを行うことで、
- 湿気の侵入防止(防湿)
- 虫の侵入防止(防虫)
- ほこりの侵入防止(防塵)
といった効果があり、盤内部の劣化やトラブルを防ぐことができます。
ELB回路と接地(アース)の重要な注意点
ELB回路の接地工事注意点!!
D種接地工事では、
- ELBで保護されている回路
- ELBで保護されていない回路
これらを同一の接地系統にしてはいけません。
安全確保のためにも、接地系統は必ず分離して施工します。
※ 接地抵抗が2Ω以下の場合のみ、共用が認められています。
なぜ接地を分ける必要があるのか
仮に、ELBで保護されていない回路が漏電した場合、
その回路は遮断されず、地絡状態が継続します。
このとき、ELB回路と接地を共用していると、
- 共用接地を通じて地絡電流が流れる
- ELB回路側の機器外箱などに電位が現れる
その状態で人が機器に触れると、
感電事故につながる恐れがあります。
まとめ
- 回路番号(L盤・P盤)は回路種別と位置を示す重要な情報
- 分岐回路容量には距離と許容電流の明確な条件がある
- 盤の入線部は防湿・防虫・防塵処理を行う
- ELB回路と非ELB回路の接地は原則分離する
これらはすべて、感電や火災を防ぐための基本ルールです。
設計・施工・点検のどの段階でも、確実に守ることが重要です。



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