電気の計測入門|テスター・絶縁抵抗計・相回転計・接地抵抗計をわかりやすく解説

電気工事では、電圧・電流・絶縁・相回転・接地などを計測することで、安全に設備を使えるかどうかを確認します。
初心者がまず覚えるべき4つの計測器について、わかりやすく解説します。

測定する場合は、最低でも手袋を!!


1. テスター(マルチメーター)で測る電圧と電流

■ テスターとは?

電圧・電流・抵抗など、電気の基本を計測できる万能計器。

最も使用頻度の高い計測器で、電気工事士の必須工具。


■ 測定できるもの

  • 電圧(V):AC100V・AC200Vなどの確認
  • 電流(A):機器がどれだけ電気を使っているか
  • 抵抗(Ω):断線や接触不良の確認
  • 導通チェック:配線がつながっているか

■ 電圧の測り方(初心者向け)

  1. テスターを V(電圧) 種別の最大に合わせる
  2. 赤棒と黒棒を測りたい2点に当てる
  3. 電圧が表示される
  4. 一旦離して、表示電圧の直近上位にレンジを変える

注意:
電圧は“回路を切らず”に、活線のまま測ります。


■ 電流の測り方(安全版)

電流測定は危険なため、
クランプメーター(挟むタイプ)で測る方法が一般的

テスターで直列測定するのは上級者向けで、
初心者はクランプ方式の使用が安全です。

一本づつ図ると各相の電流を測定できる。 電灯の白相はL1-L2の値が表示される。

3本一緒にはかると漏れ電流が測定できる。


🛡️ 2. 絶縁抵抗計(メガー)で絶縁測定

■ 絶縁抵抗計とは?

配線が「漏電していないか」を確認する計測器。

建物の安全確認では必ず行う基本測定。


■ 何を測る?

配線と大地(アース)の間に、どれくらい絶縁があるか

使用電圧区分使用するメガ―電圧必要最低絶縁抵抗
300V以下(低圧)DC 500V0.1MΩ以上
300V超~600V以下(低圧)DC 500〜1000V0.2MΩ以上
600V超~7kV以下(高圧)DC 1000V1MΩ以上
7kV超(特別高圧)DC 2500〜5000V設備ごとに規定(一般5MΩ以上)

■ 測定手順

  1. 回路の電源を 確実にOFF
  2. 電線を測定したい場合は、コンセントや機器をを外す
  3. 絶縁抵抗計を接続
  4. ボタンおして測定

■ 注意点

  • 活線(電源ON)のまま測ると故障&危険
  • 電子機器を繋いだまま測ると壊れる
  • 分電盤での測定は必ず回路ごとに行う
  • 確実に接地されている線で測定

太陽光パネルの絶縁測定でPV用メガーが必要な理由とは?

別記事で、太陽光パネルの絶縁測定について解説します。


🔄 3. 相回転計(位相計)で三相の回転方向を測る

■ 相回転計とは?

三相200V(動力)の回転方向(R-S-T)を確認する計測器。

モーターの回転方向を決める重要な作業。


■ なぜ必要?

相順が逆になると…

❌ モーターが逆回転
❌ ポンプ・ファンが逆流
❌ 機器が故障する恐れ


■ 測定方法

  1. 3本の測定リードを R・S・T に接続
  2. 相回転計が 正相(時計回り) / 逆相(逆回り) を表示

はじめから逆相になっている場合は、どこかで調整している可能性がある。

🌏 4. 接地抵抗計(アーステスター)で接地抵抗を測る

■ 接地抵抗計とは?

アース線の「大地への流れやすさ」を測定する計器。

雷や漏電時の安全確保に必須。


■ 測定する理由

接地抵抗が低いほど
電流が大地に逃げやすく、危険を防げる。

  • A種:10Ω以下
  • B種:特別
  • C種:10Ω以下
  • D種:100Ω以下

(用途によって異なる)


■ 主な測定方法

● スリーオース法(一般的)

アース棒を2本打ち込んで測定する方法 10m離して棒を打ち込む

Cの接地棒を調整すると値が変化しやすい


■ 注意点

  • 雨の翌日は抵抗値が下がる(良く見える)
  • 乾燥した日は抵抗が上がる
  • 周囲の金属に影響されやすい

最後に(ブログまとめ文)

電気の計測は“安全を確認するための最も重要な作業”です。
テスターで電圧・電流を確認し、絶縁抵抗計で漏電の有無を確かめ、
三相設備では相回転計で相順を確認し、
接地抵抗計でアースの安全性を確認します。

これらの計測ができるようになると、
家庭用から業務用設備まで、電気の安全が理解できるようになります。


次の記事では、電気工事の基本をやさしく解説について解説します。

  • 🔗 第一章 電気設計の第一歩:電圧・電流・抵抗・電力の関係の種類
  • 🔗 第二章 【図解でわかる】直流と交流の違いと電圧区分|送電が交流の理由も解説!
  • 🔗 第三章 電気の配線方式:2線式・3線式・単相・三相の基本をわかりやすく解説
  • 🔗 第四章 接地線(アース)の役割と、A種〜D種までの接地の違いを徹底解説!簡易計算機能付き
  • 🔗 第五章 初心者のための電気資格ロードマップ【難易度つき】
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